2012年04月25日

レコーディング@Studio Leda

IMG_2472昨晩、いや正確には、今日の午前0時から午前5時までオールナイトでレコーディングをした。
前回のレコーディングが2010年5日5日だったので、ほぼ2年振り。
前作"The Catcher"のリリースは、アイルランド旅行から帰った翌月の10月17日のライブだったので、録音してから5ヶ月後だったけど、今回は6月29日のワンマンに間に合わせたいと考えている
え!?ということは、6.29のワンマンはレコ初ライブでもあるということ!?それって密かに大ニュースじゃない
はい。実は大ニュースなんです
ほう!そりゃ、頑張らないといけないねぇ。ん?6月となると、もう2ヶ月くらいしかないじゃん!
そうなんです。CDをリリースするとなると、音源の他にも色々用意しなければならないので、結構厳しいスケジュールこれから忙しくなりそう。

で、レコーディングはどうだったの?
はい、この体調の割には頑張ったかな、という感じ
実を言うと、19日のライブの少し前からどうも体調が優れず(風邪?季節の変わり目のせい?)、身体が怠い感じがずっと続いていて、レコーディングの日までには絶対治すつもりだったのに、間に合わずかといってこの程度で日程を変えることもできないので、そのままレコーディングに突入
果たしてこんな体調で良い声が出るのか不安だったけど、野球の完全試合とか、体調的には万全でないケースが多いらしいので名付けて:「ベストコンディションでない方が却って最良の結果がもたらせることが多いの法則」ーそんなものがあるかどうか知らないが、そう信じて歌った
たしかに体調不良の自分も大変だったけど、実はピアノの大ちゃんも大変だった
昨日、大ちゃんは、朝10時から夕方5時まで吉祥寺の別のスタジオでリハをし、それから別の場所に移動してリハをし、さらには赤坂で本番のステージがあり、それから吉祥寺に戻って午前0時からの深夜レコーディングという、全盛期のピンクレディ並み(例えが古い?)のハードスケジュールだったのだ。
おそらくトータルで15時間以上は弾いたのではなかろうか
本人も「記録かも?」とのこと。
しかし、肉体的にはヘトヘトなはずなのに、いざピアノに向かうと、とてつもない集中力を発揮
おざなりなプレイは一切なく、同じ曲でも毎回、異なるテイストを繰り出し続けてくれた
『恐るべし』としか言いようがない。
あの姿を見ていると、自分の体調不良を言い訳になんかとてもできまへん
IMG_0370しかしながら、頭がボーッとしている分、かえって良かったところもあった。
今回もディレクターとして、ボイストレーナーの高橋くんにコントロールルームに入ってもらったのだが、彼によると「以前は、前半良い感じで歌えていると、後半守りに入ってしまうことがあったけど、今回は最後まで守りに入ることなく自由に歌えていた」らしいのだ。
まさに怪我の功名たしかに自分でもそう感じていた
IMG_2473レコーディング経験のあるヴォーカリストならお分かりかと思うが、「いい感じ」の時って自分でもわかるんよね。初めは「よしよしこの調子!」と思ってるんだけど、それが中盤過ぎまで続くと、「よりダイナミックに歌ってやろう!」という積極的な気持ちが小さくなり、「この調子でなんとか最後まで」と守りの気持ちが強くなってしまうのだ。
まるで7回くらいまで完全試合のピッチングをしていたピッチャーが、意識した瞬間に腕が縮こまり痛打されるみたいな
しかしながら、昨日はボーッとしていたので、常にその瞬間、瞬間のベストに挑むという単純な思考しかできなかったので、次から次へと景色が変わる、飽きない歌になっていたのではないかと思う。
先を考えず、このバッター、この一球という感じ(野球比喩うざい?
変な話、「へー、お前はここをこんな風に歌うのか」と自分のことを不思議に思った瞬間が何度もあった。そういえばレコーディングなのにまったく音を置きにいかなかったなぁ。こんなにピッチを気にしなかったのも人生初かも
ちょいと奥義的なことを言うと:「同じ歌は二度と歌えない」
こう考えれば、イメージを追いかけながら歌うのでなく、思いもよらぬものを紡ぎ出す瞬間の楽しさを味わいながら歌えるのだ。
これはとてもライブ的でレコーディングにはあまり向かないのかもしれないが、どうやら自分は流れの中でしか良いものが出せないタイプなので、このモードで歌うのが正解のような気がする。
どの俳優が言ってたか忘れたが、すべての場面を理解し自信を持って撮影を終えた映画より、監督のディレクションに翻弄され続けながら撮った映画の方が、断然面白かったりするらしい。
同じ演技でも、舞台と映画が違うみたいに、音楽もライブとレコーディングは別物。(今度は演劇比喩?)
間違いなく自分はライブ型(舞台型)なんだろうけど、映画に出演する時は、役になりきるというより監督の指示通りに動く方がよい作品になるように、レコーディングもディレクションに従った方が好結果が得られるような気がする。
ただ、ライブも楽しいが、レコーディングも楽しい。いつか存分に時間を使ってレコーディングをしてみたいなぁ。
さて、景色としては面白いものが録れたと思うが、果たして声自体どうだったのか!?これは聴いてみないとわからない正直、なむさんって感じ。
IMG_0374一般的なレコーディングは、録ったら聴いて、録ったら聴いてを繰り返すのだが、前回もそうだったように今回も僕らはほとんどチェックをせず、ひたすら録りまくった。
いつもはギターから入る曲をピアノだけで始めたり、「ピアノは初見のイメージで」といったディレクションも飛び出し、遊び心も出すことができた。
プレイヤーだけだと煮詰まってしまったりすることもあるが、やはりディレクターがいると全然違う。高橋くんに感謝感謝
そして、持ち込みマイクを全部試してもらうなど、こちらの我がままを色々きいてくれたエンジニアの滝沢さんにも感謝感謝コントロールルームからいい空気を出してもらって、とてもやり易かった。
そして、これは言わずもがなだけど、思わず聴き入って自分の演奏を忘れてしまいそうになる音を繰り出し続けてくれた大ちゃんアッパレ&感謝感謝×感謝感謝
本当に皆さん、お疲れ様でした!

ということで、とりあえず録音はしたものの、最終的にどの曲を収録するかまだ決めていない。これからコーラスを加えるかもしれないし、ミックス&トラックダウンもあるし、ジャケットのデザイン等々、やらなきゃいけないことが山ほどある。5月の新曲も書かなきゃいけないし!ブログなんか書いてる暇はないぞ!(^^

IMG_0570あ、そうそう、レコーディングに至る前に、とてつもない幸運に恵まれた話を!!
今回、2010年に訪れたアラン島でのエピソードを元に書いた「スランチェ」という曲を録音したのだが、以前からこれの英語バージョンを作りたいと思っていた。「いつか、いつか」と思いつつ、いつの間にか1年半くらいの月日が流れていた。だって、英訳って大変じゃん。
今回のレコーディングが決まり、その日程が近づいてくるに従って、
「じゃ、いつやるの?」
「今でしょう
と、ようやく重い腰を上げた
ご存知の通り、英語は日本語より多くの情報を詰め込むことができる。
例えば、日本語の「あなた」(3文字)の長さに、英語だと"You and I"を収めることができたりする。
極端な話、「あなたとわたしへ」(8文字)も"us"の一言で済んだりする。
故に、日本語から英語へ翻訳する場合、メロディが余ってしまうので、オリジナルにはない情報を付け加える必要があった。ま、この辺は、他人の作品だと悩まされるとこだけど、自分の曲なので日本語で盛り込めなかった内容を描いたりすれば良いので、さほど大変でもなかった
それより大変だったのは、韻。
英語は、ある程度韻を踏まなければ、詩や詞とみなされないところがある。
僕も若かりし頃、英語の曲をよく書いたが、この時は、メロディと英語を一緒に作っていたので、韻を気にしながら言葉を選んでメロディを作れば良かった。しかし今回の場合、先にメロも日本語もあるので、韻を気にしながら、音節を気にしながら、翻訳と、とてつもなく煩雑だった。
単なる英訳でも大変なのに、韻が踏める言葉を使いながらって、できるのか!?って感じ
オリジナルの意にどのくらい忠実にいくか、それよりも韻の面白さを優先するのか、なによりまずメロに合わせなきゃ...と、抑制だらけの中での作業。
なんやかんやで20時間くらいかけて、なんとか完成
完成はしたけど、やはりネイティブチェックが欲しい。
時間もないし「どうしよう」と迷っていたら、大学時代の同級生で、今は大学で英語を教えている友人が、まさに絶妙のタイミングで、FBのお友達登録を申し込んできた。
即座に承認し、チャットで「久しぶり〜」と短い挨拶をした後、「ところでさ」といきなり翻訳のチェックを相談してみた
さすがは大学の先生、「僕で良ければ」と目を通してくれた後、「なんだったらネイティブの同僚にも聞いてみようか?月曜に会うから」と天使の声
しかも、そのネイティブの方、アイリッシュ系のカナダ人だというではないか!(名前を聞きそびれたので、今度教えてもらおう!)
この日曜に日本語歌詞と僕の作った英訳と音源を提供し、その翌日、つまりレコーディングの前日に、FB経由で回答をいただくことができた
こんなことができたのもネットのお陰。ありがたい話だ。
IMG_2470←こちらが英訳
ご披露前なので低解像度にてご勘弁を
赤字が修正箇所
可能な限り作り手の言葉を尊重してくれたみたいで、赤は抑えめ
音節数も変わらないよう留意してくれたみたいで、恐縮の極み
やっぱ、最終的に難しいのは、冠詞(要 or 不要 or a or the)や単数形or複数形だったりするんよね
超ギリギリで英語バージョンも間に合ったので、こちらもしっかり録音した。
おそらく、今回一番多く歌ったのは、この英語バージョンかも
歌い慣れてないだけに、何度も歌詞を歌い間違えてしまったのだ(^^
ただ、もしかするとこの英語バージョン、CDには収録しないかもしれない(^^
まぁ、予定は未定ということで
結局、一晩で8曲くらい録音したのかな?
それぞれ3テイク以上は録ったと思うので、30曲分あるいはそれ以上フルコーラスで歌ったと思う。
この体調で30曲歌えたのだから、ワンマンも大丈夫でしょう!(本当か?)
ということで、やらなきゃいけないことは山ほどあるけど、ワンマンもCDも、是非お楽しみに〜

waits2 at 22:59コメント(2)トラックバック(0)音楽 | CD 

トラックバックURL

コメント一覧

1. Posted by お   2012年04月26日 22:43
ワンマン=レコ発ライブ、楽しみですねえ。
それにしてもおふたりとも理由は違えど、若干
「トランス状態」になっての録音、いったいどんな
感じなのでしょう、早くお聴きしたくてたまりませんわ。

とりあえず、すでに「新CDにサインをしていただ
いてる瞬間」というのを妄想してます!?
CD面に映える色の油性マジックも併せて持っ
ていらしてくださいね。
一番大事なこと、体調をお大事にお願いし
ます。
2. Posted by Tatsuya   2012年05月02日 17:19
どうもです、「お」さん。
ありがとうございます!!!
僕もどんな仕上がりになるのか、とても楽しみです!
油性マジック、シルバーとゴールド両方あるので、大丈夫かと(笑)
あ、でも、デザインによりますよね。
サインが映えるデザインを考えることにします(笑)
っと、その前に、まだ音ができていません。
頑張ります!!

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
LIVE Schedule
@吉祥寺Manda-la2
春のスペシャルライブ
2024年3月26日(火)
4月の対バンライブ
2024年4月15日(月)
Tatsuyaワンマンライブ
2024年5月8日(水)
Tatsuya's 7th アルバム
"FUN"
14th, Jun, 2022 released
ご購入はこちら↓
"LIFE"収録曲
「花を飾ろう」MV

"Utautai"収録曲
「こゝろ」PV

Twitter
ここで
つぶやいてます。
Categories
Archives
Recent Comments
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ