2012年05月18日
助けて!アンパンマン
妻が退院してから、美味しいものが食べられるようになり、有り難い限りなのだが、思いも寄らぬことが待っていた。
妻が手術した右目は、バイ菌等が入らぬよう、絶対に水に濡らしてはならない。目薬も目尻から注ぎ込むやり方では、まつ毛の汚れが混入するので、二階から目薬ではないが、少し高いところから落とすよう指示されているらしい。そのくらい注意しなければならないので、入浴は大変。中でも一番大変なのは、洗髪だ!
シャワーを頭から浴びるなどもっての外なので、入浴と洗髪は別々にやっている。
入浴後、多少濡れても構わない衣服に着替え、眼帯やらタオルやらビニールやらで顔面を保護し、洗う。ただ、どんなに保護をしても顔を下に向けると水がつたってくるのでNG
美容院の洗髪スタイルのごとく、仰向け状態で下からシャワーを浴びせながら洗うわけだが...
誰が?
僕が(^^
愛する妻のため、そのくらいのことはしてやらねばと思うものの、自分の洗髪だってそんな得意じゃないのに、人の頭など上手く洗えるわけがない。
水がかからないよう注意しなければいけないし、作業中ずっと中腰でないといけないしで、いやはやこんな苦行が待っていようとは
この2日間、頑張ってきたが、ついに僕は提案した。
「シャンプーハットを買うぞ!」
とは言うものの、上からシャワーを浴びせようというのではない。シャンプーハットがあれば、目を覆うビニールがずれないよう押さえることができるし、耳への水の侵入もかなり防げる。その辺に神経を配らなくて良いだけでも御の字だ!
妻は難色を示していたが、「試しに!」と近所のホームセンターに買いに行った。
あった!
アンパンマンのシャンプーハット!
僕:「あったぞー」
タッタッタッタッタッタッタ(←小走りの妻の足音)
妻:「絶対に嫌!」
「ソフトなつけごごち!」
なのに
「おふろがたのしくなる!」
のに、
妻は完全拒否
シャンプーハットがこの世に登場したのは、たしか僕が小学生の頃。シャンプーが目に入った時の激痛から子どもたちを解放する画期的な商品だった。子どもながらに、「なんて素晴らしい商品だ!」と感心したのを覚えている。
ただ、実は、僕も微妙な年齢だった。シャンプーハットを使うということは、自らを「子ども」と認める行為なのだ。僕の姉などは小学校の高学年だったので、「私は必要ない」(私は子どもじゃない)という雰囲気を醸し出していた。
僕より一つ年下の妻はどうだったかというと、「2つ下の妹は使っていたけど、私は...」(大人なので)というスタンスだったらしく、実際には使ったことがないのだ。そう、その素晴らしさを体験することなく、見た目だけで判断していたのだ。
別にこれをつけてサンロード(吉祥寺の商店街)を歩けと言ってるわけじゃないんだから、アンパンマンでもえかろうに...
しかし妻は譲らなかった。
仕方がないので、別のドラッグストアーに行くことに....(諦めんのか!?(^^)
僕:「あったぞー」
妻:「『たっちができたら』って書いてるよ」
僕:「おうよ、もうたっちはできるじゃないか」
妻:「頭囲47から51って書いてるよ」
僕:「大丈夫!絶対入る!伸びるんじゃけん!」
アンパンマンは絶対拒否した妻だったが、色がブルーということで渋々ながら購入を承知した。
40年近く前にユーザーだった僕は知っている、シャンプーハットはブカブカだとまったく意味がない、「苦しい!痛い!」というくらいのキツキツでやっと用を足すということを。
帰宅後、さっそく妻にかぶせようとしたが、「痛い!入るわけがない!」と断固拒否
仕方が無い。こうなったら妻よりはるかに頭が大きい僕が実際にかぶってみせるしかないだろう。
懐かしい拘束感が僕の頭を覆う。
「ほら!伸びるんよ!シャンプーハットはね、伸びるんよ!」
「キャー!」と言いながら、妻はカメラを持ち出し、僕を写真に撮って笑った。
笑いたければ笑えばいい、シャンプーハットは偉大なのだ。
あまりに堂々とした僕の態度に、さっきまで「痛い!」と拒否していた妻も、今度は大人しくかぶった。
「ね、伸びるじゃろ!」
して、昨日の洗髪は、一昨日までの苦行はどこへやら、とても快適に、気苦労することなくできた!!
妻:「すっごい楽!」
僕:「お前が馬鹿にしていたシャンプーハットが、今やどれだけお前を助けてくれているか!」
妻:「うん!それにしても日々進化するね、洗髪!どんどん楽になってるよ〜」
まぁ、確かに楽になるのは結構なことなのだが、これっていつまで続くのだ?
僕:「助けて〜アンパンマーン!」
妻が手術した右目は、バイ菌等が入らぬよう、絶対に水に濡らしてはならない。目薬も目尻から注ぎ込むやり方では、まつ毛の汚れが混入するので、二階から目薬ではないが、少し高いところから落とすよう指示されているらしい。そのくらい注意しなければならないので、入浴は大変。中でも一番大変なのは、洗髪だ!
シャワーを頭から浴びるなどもっての外なので、入浴と洗髪は別々にやっている。
入浴後、多少濡れても構わない衣服に着替え、眼帯やらタオルやらビニールやらで顔面を保護し、洗う。ただ、どんなに保護をしても顔を下に向けると水がつたってくるのでNG
美容院の洗髪スタイルのごとく、仰向け状態で下からシャワーを浴びせながら洗うわけだが...
誰が?
僕が(^^
愛する妻のため、そのくらいのことはしてやらねばと思うものの、自分の洗髪だってそんな得意じゃないのに、人の頭など上手く洗えるわけがない。
水がかからないよう注意しなければいけないし、作業中ずっと中腰でないといけないしで、いやはやこんな苦行が待っていようとは
この2日間、頑張ってきたが、ついに僕は提案した。
「シャンプーハットを買うぞ!」
とは言うものの、上からシャワーを浴びせようというのではない。シャンプーハットがあれば、目を覆うビニールがずれないよう押さえることができるし、耳への水の侵入もかなり防げる。その辺に神経を配らなくて良いだけでも御の字だ!
妻は難色を示していたが、「試しに!」と近所のホームセンターに買いに行った。
あった!
アンパンマンのシャンプーハット!
僕:「あったぞー」
タッタッタッタッタッタッタ(←小走りの妻の足音)
妻:「絶対に嫌!」
「ソフトなつけごごち!」
なのに
「おふろがたのしくなる!」
のに、
妻は完全拒否
シャンプーハットがこの世に登場したのは、たしか僕が小学生の頃。シャンプーが目に入った時の激痛から子どもたちを解放する画期的な商品だった。子どもながらに、「なんて素晴らしい商品だ!」と感心したのを覚えている。
ただ、実は、僕も微妙な年齢だった。シャンプーハットを使うということは、自らを「子ども」と認める行為なのだ。僕の姉などは小学校の高学年だったので、「私は必要ない」(私は子どもじゃない)という雰囲気を醸し出していた。
僕より一つ年下の妻はどうだったかというと、「2つ下の妹は使っていたけど、私は...」(大人なので)というスタンスだったらしく、実際には使ったことがないのだ。そう、その素晴らしさを体験することなく、見た目だけで判断していたのだ。
別にこれをつけてサンロード(吉祥寺の商店街)を歩けと言ってるわけじゃないんだから、アンパンマンでもえかろうに...
しかし妻は譲らなかった。
仕方がないので、別のドラッグストアーに行くことに....(諦めんのか!?(^^)
僕:「あったぞー」
妻:「『たっちができたら』って書いてるよ」
僕:「おうよ、もうたっちはできるじゃないか」
妻:「頭囲47から51って書いてるよ」
僕:「大丈夫!絶対入る!伸びるんじゃけん!」
アンパンマンは絶対拒否した妻だったが、色がブルーということで渋々ながら購入を承知した。
40年近く前にユーザーだった僕は知っている、シャンプーハットはブカブカだとまったく意味がない、「苦しい!痛い!」というくらいのキツキツでやっと用を足すということを。
帰宅後、さっそく妻にかぶせようとしたが、「痛い!入るわけがない!」と断固拒否
仕方が無い。こうなったら妻よりはるかに頭が大きい僕が実際にかぶってみせるしかないだろう。
懐かしい拘束感が僕の頭を覆う。
「ほら!伸びるんよ!シャンプーハットはね、伸びるんよ!」
「キャー!」と言いながら、妻はカメラを持ち出し、僕を写真に撮って笑った。
笑いたければ笑えばいい、シャンプーハットは偉大なのだ。
あまりに堂々とした僕の態度に、さっきまで「痛い!」と拒否していた妻も、今度は大人しくかぶった。
「ね、伸びるじゃろ!」
して、昨日の洗髪は、一昨日までの苦行はどこへやら、とても快適に、気苦労することなくできた!!
妻:「すっごい楽!」
僕:「お前が馬鹿にしていたシャンプーハットが、今やどれだけお前を助けてくれているか!」
妻:「うん!それにしても日々進化するね、洗髪!どんどん楽になってるよ〜」
まぁ、確かに楽になるのは結構なことなのだが、これっていつまで続くのだ?
僕:「助けて〜アンパンマーン!」