2012年12月16日

「ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!」

IMG_0311映画「ファーストポジション」を観た
監督:ベス・カーグマン(Bess Kargman)

「ファーストポジション」とは?
一塁手?
違います
あー、F1ね
それは、ポールポジション
ファーストポジションとは:
バレエの最も基本的な足のポジションで、両足のかかとをくつけ、つま先を外側に開いて立つ形のこと。
日本語では、「1番ポジション」または「1番」と言い、通常、1番から5番まである。
というわけで、この映画は、野球でも、F1でもなく、バレエの映画
バレエ映画といえば、「リトル・ダンサー」(原題:Billy Elliot/2000年公開)を思い出すが、あちらは、きちんとしたストーリーのあるフィクション映画で、この「ファーストポジション」は長編ドキュメンタリー映画。
毎年ニューヨークで開催される学生バレエコンクール「ユース・アメリカン・グランプリ」(YAGP)への出場を目指す7人のダンサーたちを追う。

その7人とは:
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アラン・ベル(Aran Bell)11歳
米国海軍の軍医の息子。父の赴任に伴い、イタリアのナポリの米国海軍基地の近くに住んでいる。パリ・オペラ座バレエのマチュー・ガニオの父であるデニス・ガニオに師事。

ミケーラ・デ・プリンス(Michaela De Prince)14歳
西アフリカのシエラレオネ生まれ。内戦で両親を失う。4歳の時、孤児院で仲良しだったミアと共に米国ニュージャージー州のデ・プリンス夫妻に養子として引き取られる。

ジョアン・セバスチャン・ザモーラ(Joan Sebastian Zamora)16歳
南米コロンビア出身。2008年にコロンビア人ダンサーのフラヴィオ・サラザール(元ABT)に見出され、単身ニューヨークへ。ホームシックと闘いながら、将来、愛する家族を養うことを夢見ている。

ミコ・フォーガティ(Miko Fogarty)12歳
父は実業家の英国人、母は元ピアニストの日本人のハーフ。英国生まれ、米国在住。ロシア人バレエ教師・振付家ヴィクター・カバナイエフに師事。

ジュールズ・ジャーヴィス・フォーガティ(Jules Jarvis Forgaty)10歳
ミコの弟。姉と一緒に4歳からバレエを習い始めたが、姉ほど熱心ではない。

レベッカ・ハウスネット(Rebecca Houseknecht)17歳
米国メリーランド州出身のブロンド美人。地元でバレエを習い始め、ワシントンD.C.のキーロフ・アカデミー・オブ・バレエ等、数々のバレエ学校で学んできた。プロのバレエ団からのスカウトを望んでいる。

ガヤ・ボマー・イェミニ(Gaya Bommer Yemini)11歳
イスラエル在住。赤ん坊の頃から母のダンス・スタジオで育つ。2009年の夏休み、ニューヨークで参加したダンス・クラスでアラン・ベルと出会い友達になる。
********************

世界各地で行われた予選からニューヨーク本戦まで、およそ2年分の映像を90分に凝縮している。

とにかく子どもたちの表情と、彼ら彼女らを支える家族の顔が抜群に良い。
バレエというと、上流階級のイメージがあるが、実際、お金はかかるので、各家庭はかなり裕福そうだ。
しかし、コロンビア出身のジョアン・セバスチャンの実家は裕福ではない感じなので、どうしても応援する気持ちが強くなる。
また、シエラレオネから養子として引き取られたミケーラ。彼女の幼い頃の過酷な過去は、想像しただけで涙が出そうになるが、実はその過酷な過去より、引き取った両親の愛情の深さ、大きさ、人間的素晴らしさに、悲しみではなく感動の涙が溢れ出る!!!
彼らの結果については、見てのお楽しみということでここでは語らないが、この中のいく人かは、将来、必ずや有名なダンサーになると思われるので、いつか彼ら彼女らの演技を生で観られるのではないかと、そっちの方が楽しみになった
それにしても、バレエは過酷だ。
"バレエダンサー"というと華麗なイメージがあるが、実際は完全なるアスリート。
子どもの頃から身体を酷使し、ずっと怪我と闘い続けているので、本当に「よくやるなぁ」と感心する。
ただ、皆、そのくらいバレエが好きなようだ。
生まれつき容姿が奇麗な子や、身体が柔らかい子が、バレエをするのではない。
日々の努力があって、初めてあのような肉体とスピリッツが獲得できるのだ。
いやー、頭が下がる。

バレエコンクールといえば、今年の2月に菅井円加(すがいまどか)さんの1位入賞で話題になったスイスのローザンヌ国際バレエコンクールが有名だ。こちらは1973年から毎年開催されているので、1999年に創設されたYAGPより歴史が長く、知名度も高い。
2つの大会の違いとしては、ローザンヌの出場資格年齢が15歳から18歳であるのに対し、YAGPは9歳から19歳。
ローザンヌの予選は、ビデオ審査で70〜80名に絞られるが、YAGPの予選は、世界各地(日本もある)で開催され、本戦には200人から多い時には1000人くらい参加することもある。
それぞれ独自のスカラーシップがあるが、やはり、伝統がある分、ローザンヌの方が格上だろう。
以前は、NHKの教育テレビでローザンヌの本戦の録画中継があり、これがなかなか面白かった。
正直、演技自体より、超辛口な批評をズバズバ言うクロード・ベッシー校長のコメントの方が楽しみだったけど(^^
懐かしい。

PICT2412懐かしいと言えば、先に触れた「リトル・ダンサー」。映画は、もちろん公開時に映画館で観たが、2008年に英国を旅行した時、ロンドンで舞台も観た
舞台自体も素晴らしかったが、それよりも僕の目の前の席に座っていたレスラーのような体格をしたスキンヘッドのお客さんのインパクトがとにかく強烈だった。
全てのシーンに全身全霊で入り込み、誰よりも楽しそうに笑い、誰よりも悲しそうに泣き、誰よりも唄や踊りにあわせて身体を揺り動かしていた。
どう見ても一人で来ていたようなのだが、まさに「満喫」していた
もしかすると、クロード・ベッシー校長のお陰でローザンヌの中継が面白かったように、Billy Elliotも彼のお陰で面白かったのかも!?
そう考えると、この「ファーストポジション」は、そういった存在がなくても面白かったかと
ん?待てよ、やっぱりこの作品も、主役である子どもたちに、家族の想いが重なっているのが見えたので面白かったのだろう。

ところで、今月は、観たい映画がたくさんあり過ぎて困っている
妻が一番観たがっていた「ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!」は鑑賞済。
僕が一番観たい「レ・ミゼラブル」の公開はこれから(21日〜)
その他、
「ロンドン狂騒曲」(1日〜公開中)
「ホビット 思いがけない冒険」(14日〜公開中)
「砂漠でサーモン・フィッシング」(8日〜公開中)
「みんなで一緒に暮らしたら」(公開中〜21日まで)
は、僕も妻も観たいと思っている作品
この他、僕だけが観たいと思っている作品は
「007 スカイフォール」(1日〜公開中)
「妖怪人間ベム」(15日〜)
なのだが、さすがに一人で観に行く勇気はない
そうだ
身体を鍛えてスキンヘッドにして、周囲を圧倒するくらい一人で満喫したろうかな(^^

さて、今日は選挙だ。

waits2 at 00:41コメント(0)トラックバック(0)映画 | 海外 

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