2014年02月21日

真央ちゃんの底力!

素晴らしい演技だった。
感動の波が何度も押し寄せた。
IMG_0790浅田真央ちゃん、本当は「ちゃん」ではなく「選手」と呼ばないといけないのだろうが、真央ちゃんは、僕にとって、というか多くの日本人にとって、小さい頃から知っている、近所の娘さんのような存在なので、どうかちゃんづけをお許し願いたい。
いやー、真央ちゃん、最後の最後に、真の底力を見せつけてくれたね
正直、僕はもう無理だろうと思っていた。
金メダルという夢はもちろん、彼女自身が納得のいく滑りをすることも...。
技術的にどうこうではなく、精神的にズタズタだろうと思っていたので。
あんな大失敗の演技をしてしまった翌日に、本来の力を出すなんて無理でしょう。
それが出来るハートの持ち主なら、あんな失敗なんかしない。
もうこれ以上、彼女に期待するのは酷だ。
IMG_0791鈴木明子選手は、きちんと心を整え、五輪最後の滑りに臨もうとしていた。
モーグルの村上愛子選手も、結果がどうであれ、臨むべき精神的姿勢をコントロールできていた。
ジャンプの葛西選手に至っては、メンタル的にもレジェンドの領域に入っているので、自分だけでなくチームのメンバーへのいたわりや想いが、常人じゃない境地に達していた。
こういったことができるのは、彼らの人間的資質もさることながら、やはりある程度、年齢を重ねていないと難しいんじゃないかと思う。
なので、まだ若い真央ちゃんは、とにかく頑張って、失敗して、それでも「ベストを尽くしました」と笑ってくれさえすれば、フィギュアや五輪を嫌いになったりさえしなければ、それで十分と思っていた。
IMG_0797ところがどっこい!
ところがどっこい!
真央ちゃんは、彼女自身の誇りを、彼女自身の力で見事に守り抜いたではないか
最初から最後まで本当に素晴らしい滑りだった。
これまでのスケート人生をかけた、渾身のパフォーマンスを見せてくれた。

IMG_0798カメラワークが下手くそなロシアのテレビスタッフも、彼女の滑りに吸い寄せられるように必死に追いかけた。
『この世紀の瞬間を撮り損ねることは許されないぞ!』というプレッシャーと『今、最高に素晴らしい瞬間を我々はとらえている!』という誇らしさのようなものが感じられた。(追いついてなかったが

IMG_0793トリノ五輪の前、東京代々木第一体育館で行われた2005-2006シーズンのグランプリファイナルで真央ちゃんが優勝した時、僕は会場で生で観戦していた。
あの時の真央ちゃんは子どもだった。
可愛らしいだけで、優雅さはなく、ただただジャンプが得意なだけの少女だった。
あれから身長がどんどん伸びて、滑りに優雅さが加わってきたものの、思うようにジャンプが飛べなくなってきた。
IMG_0792無邪気な笑顔が徐々に消え、大人の選手の顔つきになっていった。
かつては圧倒していたライバルのキム・ヨナ選手に、負けることが徐々に多くなってきた。
バンクーバー五輪では、3回もトリプルアクセルを決めたのに銀メダルに終わった。
ジャンプを基礎から立て直すため、トリプルアクセルを封印した時期もあった。
普通の3回転ジャンプさえ飛べなくなった時もあった。
そして、最愛の母親との死別という悲しみのどん底に沈んだ。
IMG_0808トリプルアクセルを解禁したものの、成功の確率は決して高くなかった。
浅田真央選手の凄いところは、今、ここに書いたようなことを多くの日本人が常識のように知っているところなんよね。
ライバルは、キム・ヨナ選手だけかと思いきや、世界中で多くの若いスケーターたちがメキメキと力をつけていた。
『こりゃ真央ちゃん、金どころか、メダルも難しいぞ…』
多くの日本人がそう感じていた。
『それでも、ベストの演技ができれば』
と、迎えたショートプログラムで、考えられないことが起こった。
IMG_079955.51という今まで見たことがないような低得点を出してしまったのだ。
ガラスのハートの真央ちゃんが、巻き返しの演技をするのは無理。
「せめて、『やるだけのことはやった』という姿を見せて欲しい」、そんな気持ちで多くの方が彼女のフリーの演技を見守っていたんじゃないかと思う。
メダルはもうどうでもいい。とにかく本人の納得がいく演技を、と。
IMG_0801しかし、昨晩、というか、本日未明に見せてくれた彼女の滑りは、ジャネットリンの笑顔と同じくらい、一生記憶に残る、胸を打つ、素晴らしいパフォーマンスだった
IMG_0802

IMG_0804IMG_0803

IMG_0814演技後のインタビューも良かった。
「私なりの恩返しができたかなと思っています」
という真央ちゃんのコメントに対し、
「本当にみんな嬉しいです。ありがとうございました。」
というアナウンサーの言葉が良かった
皆の気持ちを伝えてくれた!
良い仕事をしたね!(誰なんだろう。このアナウンサー出世するぞ

IMG_0812それにしても、本当に感動した。
自分は安藤美姫ちゃんを応援してきた派で、これまで真央ちゃんの演技に魅了されたことは、正直、あまりなかった。なので、今回も「頑張って欲しい!」とは思っていたけれど、こんな感動を与えてくれる滑りをしてくれるなんて、まったく予想していなかった。
真央ちゃん、このおっさんの失礼を許してつかーさい
真央ちゃんのフリーの滑りは、優勝したソトニコワ選手より、スケーティングの奇麗なキム・ヨナ選手より、誰よりも素晴らしく、記憶に残る演技だったよ。

こんな嬉しいツイートがあった:
puru

ロシア代表のプルシェンコ選手:
メダルを獲得したキム・ヨナ選手とコストナー選手を祝福する言葉に続いて、真央ちゃんのトリプルアクセルと、その戦う姿勢を賞賛した。
You "were"でなく"was"となってるとこが愛らしい
さらに、ソルトレイクシティ五輪の銅メダリストであるミッシェル・クワン選手のツイート:
kuwan

演技開始前の:
「さぁ、浅田真央、あのトリプルアクセルを見せて!」
というツイートに続いて、演技終了後:
「浅田真央の演技に涙この素晴らしい演技を私たちは永遠に忘れない!」
大袈裟でなく、心から感動したのだろう。

IMG_0811回転不足のジャンプがあったからか、上位二人よりスコアは下回ったようだけれど、構成点の中に「魂」という項目があったなら、ぶっちぎりで上回っていたと思う!
それにしても、今季一度も決めたことがないトリプルアクセルをここで決めるなんて、本当にアッパレよね!
しかも、自己ベスト
昨日のブログで僕は彼女の笑顔を見たいと書いた。
でも、真央ちゃんが勝利した時の笑顔は想像できるんよね。

IMG_0800けど、今朝、彼女が演技終了後に見せてくれた表情は、前日のミスがなければ見ることができない素晴らしい泣き笑い顔だった。
ええわ。
ほんまええわ。
前回銀メダルを獲得した選手が、金どころか銅メダルも獲得することなく、こんな大感動を与えることができるなんて、誰が想像できるだろう。
メダルより遥かに素晴らしく価値あるものをこんな具体的に示してくれた例はなかなかない!
そもそも真央ちゃんは、こういった感動を与えるタイプの選手じゃない筈なんよね。
小さい頃からスケートが上手で、オリンピックで金メダルを獲って、「さすが!良かったね!」と皆に褒められ、皆を喜ばせる、そういう選手の筈。
こんなドラマチックで、誰も予想できない感動を与えてくれるなんて…
おそらく、真央ちゃんは、自分がどのくらい大きな感動を与えたかを、分かっていないと思う。
ま、分かってなくて良いんだけど
真央ちゃん、本当にありがとう!
あなたは、本当に素晴らしい感動をくれました
そして、あらためて、フィギュアスケートの素晴らしさと面白さを世界に見せてくれました。
しかし、何なんだろうね、この感動の正体は、一体何なんだろうね?
まだ五輪終わってないけど、ギュッと締めてくれたね
こりゃエキシビジョンが楽しみじゃわ。

waits2 at 23:45コメント(2)トラックバック(0)オリンピック | スポーツ 

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コメント一覧

1. Posted by 「や」   2014年02月22日 03:41
他称フィギアスケートコメンテーター丸本さん、僕の感じていたことを全て書き尽くしていただいたブログ読ませていただきました。そうなんですよね。あのフリーの前、真央ちゃんの笑顔が見たい、でも失意のショートからの復活は絶対無理と思っていました。そんなハートがあるなら、ショートで失敗するわけがない。そんな中、丸本さんの「泣いてもいいから、笑って!」勇気ある価値ある記事だと思います。本当に良かった。真央ちゃんはすべての雑念&不安を捨てきれたからできたのか?いや雑念&不安を全て消すことはできないからこそ、それに打ち勝った喜び&涙だったとも思います。その辺りの心境はいずれ本人から語られる時も何年後かあるでしょうね。真央ちゃんが誰もが到達できない領域に達したスケーターであることは間違いないでしょう。このブログ、真央ちゃんにも見ていただきたいなあ。
2. Posted by Tatsuya   2014年02月22日 10:53
どうも「や」さん、コメントありがとうございます!
本当に見事な泣き笑いでしたよね。
おっしゃる通り、最後まで戦う姿勢をやめなかったからこそ、あの涙が流せたんだと思います。
僕が想定していた泣き笑いの構成要素は、悔し涙とでもありがとうの笑顔だったのですが、実際は、嬉しいとありがとうでしたね!
一方、観ていた側は、予想だにしなかった感動にただただ涙するだけで…彼女のバックグラウンドを知っているからの涙かなとも思ったのですが、それがなくても、前日とフリーの演技を観ただけで十分感動したんだろうなと。
いや、前日のことを知らなくても、あのフリーの演技は誰でも感動させられたんじゃないかと思います。
フィギュアは、一応競技ですが、本来バレエと同じ芸術ですものね。ハッとするような美しさがあったからこそ、あの感動があったんだと思います。
それにしても、本当にやってくれましたよね、真央ちゃん!

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