2014年06月03日

怒濤の先週末

タイトルの通り、先週末は、大忙しだった。といっても、遊びでなんだけど
さて、突然ですが、ここで、「一枚の写真〜」(久米宏の声でお読みください):
IMG_3330この写真を見てすぐに分かったあなたは、かなりの文学通!
Who is she?
はい、この方こそ、僕が大好きな詩人、茨木のり子さんです。
我が家にある「おんなのことば」には、いつも大変お世話になっております。
「お世話になっている?」
はい、とても。
自分が曲を作る時、心のチューニングがとても肝心なのですが、その最も簡単で効果的な方法は、茨木さんの詩集を読むという行為なのです。
本来、心のチューニングは日頃からきちんとしておくべきものなのですが、怠惰な日常を送っていると、詩作モードへの扉がどこにあるのか分からなくなってしまったりするのです。そんな時、彼女の詩集を読むと、四方をめぐっていた壁がバタンと倒れ、一気に視界が広がるのです。
おっと、その前に、どうしていきなり彼女の話を始めたかと言うと、世田谷文学館で開催されている「茨木のり子展」を見に行ったからです。
世田谷文学館を訪れたのは、2007年の向田邦子展以来かな。
ちなみに、この写真を撮影したのは、谷川俊太郎さんで、この時彼女がかけているメガネも展示されていました。
展示会の紹介文的な文章も谷川さんが書いていらして、当たり前だけど、とってもお上手
IMG_3331今回の展示で初めて知ったことがいくつかあった。
まず、茨木の読み方だが、「いばらき」ではなく「いばらぎ」と濁ること。
これは、茨木さん本人から聞いたので間違いない。
「本人から?」
はい茨木さん本人が自らの詩を朗読したCDが聴けるコーナーがあったので拝聴したところ、間違いなく「いばら『ぎ』のりこ」と言っていた
そして、そのCDを聴いて感じたのは、大阪出身というだけあって、なるほど、ほのかな関西弁のイントネーションが感じられた。
そして、東伏見という、我が家から結構近いところに住んでいらしたということも初めて知った。
また、吉祥寺にあるレストラン「ル・ボン・ヴィボン(Le Bon Vivant)」をよく訪れていたということもだったら、もっとひいきにしたいところだが、貧乏人にはそう頻繁には行けない
手書きの原稿や手紙、愛用の小物や椅子といった展示物の周りを囲んだ仕切りや壁に、「自分の感受性くらい」等の彼女の珠玉の詩が書かれ、まるで彼女に見守られているような、あるいはちょっとしたお説教を受けているような、不思議な感覚が味わえた。
実は、彼女の写真を見るのは初めてで、「へー、こういう風貌の方だったのか」と少し意外な印象もあったが、じっと見ていると、「あー、でも、やっぱりこの方、茨木さんだわ」と納得もした。厳しそうなとこ、優しそうなとこ、芯の強そうなとこ、彼女の詩から感じていた彼女らしさが、写真の中の彼女の表情からしっかりと感じられた。
あらためて、詩人って「覚悟」なんだなぁ、と思った。
そう、詩人を詩人たらしめるのは、作品ではなく、覚悟。
なので、僕も彼女の作品で簡易的に心のチューニングをさせてもらっているようではダメ日頃から詩人の顔にならんといけんぞ!と反省したのでした

そんな土曜日を過ごして、翌日の日曜日は夕方の大ちゃんのライブまでゆっくり過そうと思っていたら、義理の姪っ子(高校生)の剣道の引退試合観戦のお誘いメールが22時過ぎに飛び込んできた。
そこから一気に大忙し
IMG_3325翌朝、午前10時過ぎに高田馬場に到着し、試合会場で妻の妹家族と合流。
個人戦は午後からだということでお昼を食べ、いざ2階の観覧席の最前列に陣取り、試合会場を見下ろしていたのだが、どこでどの試合が行われるのかが分からない
実は、昨年、一昨年と武道館に応援に行ったことがあるのだが、あそこは試合場が14コートくらいあったので、見つけるのが大変だったが、今回は6つしかないので、『見逃すことはないだろう』と、たかをくくっていたのが失敗だった。
12時45分から第5試合場で始まるはずの試合がなかなか始まらない。選手が集合しないからではなく、同じ試合場の前の試合(小学生の団体戦)が長引いているからだ。
なので、仕方なく、漠然と試合会場を見下ろしていたのだが、30分過ぎても、1時間過ぎても始まらない。『....おかしい』
一応、プログラムには、各対戦と試合場が明記されているのだが、各試合場の進捗状況によって、何の前触れもなく、別の試合場に変更することが、"稀"ではなく、"頻繁"にあるということを忘れていたいや、忘れてはいなかったのだが、この会場なら見落とすことはないだろうと気が緩んでいたのだ...。気が付いた時には、姪っ子の試合は終わっていた
どうやって気付いたかというと、会場の左隅にトーナメントの表が貼り出されていて(遠目では何の表かも分からない)、それをビデオカメラで目一杯ズームアップしたところ、そこに彼女の名前があり、勝ち進んだ者を示す赤いラインが描かれていなかったのだ
がーーーーん残念にもほどがあるというか、情けないったらありゃしない....
高校生最後の個人戦だったのに....しかも妻は初観戦だったのに....もちろん母親である妻の妹もガックリ&しょんぼり
もしかして初戦敗退の原因は自分たち大人にあるのではないか...
もしかして試合中姪っ子は、『どこを見てるの!?私はここよ!』そう思いながら戦っていたのかもしれない...申し訳ない....
自分たちの不甲斐なさを嘆きながら高田馬場まで歩き、そこで解散

さて、次は大ちゃんのライブだが、まだ開演まで4時間以上ある。
一旦家に帰れなくもないが、そうすると、また出てくるのが面倒になるので、映画を観ることにした。
ということで、急遽観たのがこちら:
IMG_3335邦題:チョコレートドーナツ
原題:ANY DAY NOW
舞台は1979年のカリフォルニア。
薬物依存症の母親に疎まれるダウン症の少年と彼に惜しみない愛情を注いだ二人のゲイの物語。
公開から一ヶ月以上経っているというのに、超満員だった。さすがは映画の日。
実話に基づいた物語と思っていたので、大きく心を揺さぶられたが、プログラムを読むと、どうやらモデルとなる人物は実在しているものの、実際にあったお話しというわけではないようだ。
ふ〜む、実話なら文句のつけようはないが、そうでないとなると、「あそこはあんな風にしなくてもよくないか?」と注文をつけたくなるところがいくつか浮かんだ
あ、そうそう、ストーリーとは関係ないところで大きな不満が一つ。
それは邦題の「チョコレートドーナツ」。
まったく意味がない!
原題の"ANY DAY NOW"のままで良かろう
言うまでもなく、この言葉はボブ・ディランの"I'll Shall be released"のサビに出て来るフレーズ。
映画の中でもこの曲は歌われるのだが、あらためてこの楽曲の素晴らしさに敬服した。
自分も好きな歌なのでカバーしたことがあるし、歌詞の内容もある程度理解していたつもりだが、あらためてディランの歌詞の奥深さというか、聴く人によって、聴かれるシチュエーションによって、さまざまな響き方が出来るようにしてある配慮の深さに感服した。

さて、いよいよ、大ちゃんのライブ
IMG_3327生身の人間が、その肉体を賭して、瞬間、瞬間を惜しみなくスパークするライブ
会場は、銀座線外苑前の出口を出てすぐの"Z・imagine"
大ちゃんのピアノトリオのライブを観に何度か訪れたことはあるが、今回はバンドではなく大ちゃん一人のソロライブ
これまで九州(福岡かな?)でソロライブを開催したことはあるものの、意外にも都内では初という。
なので、当然、気合いが入っていたのでしょう1st setは、かなり緊張感が漂うステージだった。
九州でやったというソロライブは、どの曲を演奏するか事前にまったく決めないで、その場その場で曲を選びながら演奏したという。その場の空気を読みながら、作りながらなので、間違いなく楽しめるライブだっただろう。
しかし、今回は都内での初ソロライブ!しかも誰かに頼まれてではなく、自ら「やってみよう!」と企画しただけに、『その場の雰囲気に応じて』というのではなく、これまで自分が影響を受けてきた各ジャンルから代表的?印象的?な曲を選び、自らのピアノバイオグラフィを紹介するような構成を用意してくれていた。
3歳からピアノを弾いていたという大ちゃん。当然、大好きなジャズから始めた!なわけないクラシックだ。
今回、満を持して披露してくれたクラシック曲は、ショパンの"ノクターン"だった。
実を言うと、大ちゃんがクラシックを演奏するのを聴くのは初めてだったので、ワクワクだった。
目の錯覚か!?燕尾服を着た大ちゃんが見えました
で、ここで気付いたことがあった。
これまで僕は大ちゃんがどんな曲を弾いてもどこかしらクラシックを感じていたのだが、いざクラシックを弾くと逆にジャズが感じられたのだ。
なるほど、大ちゃんがミシェル・ペトルチアーニが好きな理由がよーく分かった気がした。
クラシック、洋楽ポップス、こういったものが大ちゃんの音楽ヒストリーに大きな影響を与えてきたのは知っていたが、この他にも、僕がまったく知らない一大音楽要素を持っていることを明らかにしてくれた。
それは、ゲーム音楽
たしかに、これはソロライブじゃないと演奏できんわなぁ
にしても、大ちゃんの音楽キャリアにおいてゲーム音楽がそれほど大きな存在だったとは僕は知らなかった
といっても、「愛して止まない!」というほどではないのだけれど、「ゲーム音楽といって馬鹿にすることなかれ!こんなに美しい、カッコイイ、面白い要素があるんですぞ!」と言う感覚なのではないかと。
つまりは、ジャンルに偏見がないということだろう。そもそも、ジャンルって便宜的なものでしかないわけだし。
そう考えると、どんなジャンルも飲み込んでしまうジャズに行き着いたというのは、至極自然な流れと言えるね。
それにしても、このピアノバイオグラフィ(これまでの音を否定するのではなく、すべてが自らの血となり肉となっている要素として自覚している証拠)をこのソロライブで披露しよう!と思い付いたことが、ナイスじゃね
初のソロライブという意味合いが強く感じられ、『これからよろしくお願いします!』と言う、名刺をいただいたような気分になった
初回なのに、いや、初回だからこそかな、ここから先への意識がしっかりと感じられるセットリストだったかと。
ちなみに、1st set最後の"Take the A train"の左手は、見事じゃったね
IMG_4423そして、2nd setの一発目は、作りたての、まだ、楽譜にもしていないという、出来立てホヤホヤの新曲だった
ついさっきまで自らのルーツを探る旅をしてきたのに、いきなり"超今"そのギャップを、本人も楽しんでいたに違いない。
「まだ完成ではないので、これから変わる可能性があります」と話していたが、あのピアノを聴いただけで、僕の頭の中では、トリオの時には鳴っているであろうドラムとベースの音が完全に聴こえていたきっと、僕だけではないはず
今回、一番大ちゃんらしく、自然に弾けたのは、アンコールの"Casa Familia"(オリジナル)だったと僕は感じた。自らのルーツを紹介するところから始まり、最後の最後、"今の自分"というものが表現された形になったような気がする。
初のソロライブ、もしかして誰かゲストが出るかな?とも思ったりしたが、最初から最後まで完全に独りでやりきった。いやーお見事
個人的に色んなことがあった長〜い一日を締めてくれました
お疲れ!大ちゃん、楽しい夜をありがとう!そして、 6.13よろしくお願いします!!

waits2 at 23:07コメント(0)トラックバック(0)親族 |  

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13th, Jun, 2014 released
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