2014年12月07日

「ビリー・エリオット/ミュージカルライブ」

「ビリー・エリオット(リトル・ダンサー)ミュージカルライブ」を観た。
SCAN0038原題:Billy Elliot The Musical
邦題:ビリー・エリオット/ミュージカルライブ
監督:スティーブン・ダルドリー
音楽監督:エルトン・ジョン
劇場:TOHOシネマズ日劇

上映時間は、途中休憩ありの約3時間。
これで退屈だったら拷問だが、抜群に面白かった
涙あり、笑いあり、感動ありで、まさに見応え十分
オリジナルは、2000年に英国で公開された映画「Billy Elliot/リトル・ダンサー」。
日本公開は2001年で、僕もシネスイッチ銀座で鑑賞したが、こちらも、もちろん、面白かった。
物語の舞台は、1984年、ストライキに揺れるイングランド北部の炭坑の町。
主人公は、炭坑夫の父親と兄、お婆さんと一緒に暮らす11歳の男の子ビリー。
4年前(?)に母親を亡くしたビリーをたくましく育てるため、父親はボクシングを習わせていたのだが、ビリーが夢中になったのは、なんと、クラシックバレエだった...

IMG_4031本作は、原作本もなければ、実話でもなく、脚本家リー・ホールのオリジナル。
当時の英国経済の悪さや、マギー・サッチャー首相の鉄の女振りも記憶に新しいので、全然、昔話に感じなかったのを覚えている。
「面白かった!」
と、僕が褒めたからではないが、2005年、英国でミュージカル化され、数多くの賞を受賞した。(2008年にはブロードウェイでも上演開始)
ゲイ的なエッセンスもあるから?、音楽はエルトンジョンが担当。
そして、ここでプチ自慢させてもらうと2008年、僕はロンドンのVictoria Palace Theatreで、このミュージカルを鑑賞した
今回の映画は、そのミュージカルのスペシャル演出を完全収録したもの。
故に「ミュージカルライブ」という邦題のサブタイトルが付いているわけだ。
SCAN0039で、驚いたのが、これが撮影されたのが、2014年9月28日だということつい2ヶ月前じゃん!
この日の公演は、全世界にネットで生配信されたらしく、だからだろう、始まった直後の出演者たちの気合いは物凄かった。
これは、出演者だけでなく、観客も一緒で、いつもと違う"スペシャル"な空気が会場全体に満ちあふれていた。
僕も映画だと分かっているのに、本当に目の前で繰り広げられているような錯覚を何度も覚えた。
特にビリーの友人マイケルの演技と歌が素晴らしく、彼の見せ場のシーンを観た直後、僕はスタンディングオベーションをしたくらいだ!(嘘です^^小さく拍手しただけです^^)
そこまで入り込んでしまったのには、理由がある。
それは、この舞台が撮影された場所、つまり、彼らが演じていた劇場が、2008年に僕が観たVictoria Palace Theatreそのものであり、かつ、昨日、映画を鑑賞した席からスクリーンを見上げる角度が、2008年に鑑賞した時とほぼ同じだったからだ。
IMG_3984ということで、探したら見つかった
IMG_4025
このチケット、当日に購入したにもかかわらず、前から6列目(F列)という、素晴らしく良い席だった!(ちなみに、STALLSの意味=〈英〉〔劇場の〕1階席◆劇場や映画館で最も舞台に近い席。◆通例、stalls◆)
この日の感想は、こちらに書いております。(舞台の感想というより、ロンドン最終日の様子だけど)
しかしながら、この日のステージと、昨日観た映画のステージのクオリティを比べると、格段に昨晩の映画の方が上だった。
なんやかんやでもう6年も経っているので、すべてがブラッシュアップされ、演出もかなりバージョンアップされていた。
もしかすると、単に字幕があったので、感情移入し易かっただけかもしれないが^^
と言うのも、生で観た時、大体のストーリーが分かっていたのでなんとか楽しめたというだけで、彼らの台詞をちゃんと聴き取れたわけではないからだ。そんなヒアリング力、僕にはない^^
イングランド北東部のなまりなんて、他地域の英国人でも聞き取れないらしいのに、そりゃ無理じゃろう
あ、そうそう、主役のビリー役を射止める条件は、ダンスの技術も必須だが、イングランド北東部なまりが話せることだと言う。
なので、歴代のビリーは皆、北東部出身者なのだが、今回のエリオット君は、初のリバプール出身者なのだそうだ。
たしかに、リバプールは北東部ではない。
訛りの種類は異なるのだろうが、しかし、リバプール訛りもかなりのもの。
リバプールのホテルに宿泊した時、フロントの女性はとても奇麗な分かり易い英語を話してくれたが、たまたまエレベーターに乗り合わせた掃除のおじさんと、とてもにこやかに会話をしたのだが、一語たりとも聞き取れなかった

victoria本作品のファーストシーンは、出来るだけ会場が大きく見えるよう、舞台下手から劇場内の客席をゆっくりと見上げるような形でズームアウトし、バルコニー席や3階席を見上げるようなアングルにパーンしていく。
はっきり言いましょう!実際にあの劇場を訪れたことがある方は、最初のシーンを観るだけでも、価値があると
ちなみに、かの地に劇場が建てられたのは1932年で、何回かの名称変更を経て、Victoria Palace Theatreとなり、1910年に大規模な補修が施されたものの、今もオリジナルの雰囲気がそのまま残されているという。なるほど、それであんな味がある劇場だったのか。

ところで、どうして今回、こういったスペシャルなステージを公演し、また、映画化までしたのだろう?
初演は2005年なので、10周年というわけでもないし...
もしかして、昨年、サッチャーが亡くなったから?(劇中、サッチャーはかなり悪者として描かれているので、遠慮がなくなったとか!?^^)
IMG_4028あるいは、「ありのままのの〜」が世界的なヒットを飛ばしたので、だったら「本作の"ありのまま魂"をもっとアピールしませう!」という案でも出たのか?
はたまた、今回、主役のビリーを演じた"エリオット君"(役名と同じエリオットだが、これは彼のファーストネームでラストネームではない)がやたら可愛いので、"このロングラン公演をさらに続けるための起爆剤にしませう!”と誰かが発案したのかな?
たしかに、そのくらい、この公演の役者たちは粒が揃っている感じがした。
特に、先述のマイケル役の男の子の歌と演技は抜群に上手く、まさに大人顔負けだった。
もしかして、彼に引きずられ、エリオットも、他の大人の役者たちも、腕を上げたのではなかろうか!?(得意の邪推^^)
しかし、やはりなんと言っても初代エリオットを演じたリアム・ムーア(22歳)のダンスが一番だったらしい。
で、そのリアム!なんと、大人ビリーとして、この公演に出演している!
リアムだけではない、フィナーレで歴代のビリー27人(エリオット君を含めると28人)が総出演している(歴代仮面ライダーか!?^^)
「しかし、9年で28人って多くない?」
たしかに、多い。
理由は、公演中、ビリー役の役者は常に3人または4人いて、交替で演じているからだ。
3人が1年間演じたとすると、9年で27人じゃもんね。(引退理由はやはり声変わりなのかな?)
嬉しかったのは、全員がまだバリバリの現役であったこと。
最年長が22歳のリアムなので、動けないようなおデブさんになっている可能性は、そりゃ低いか^^
が、そのリアム、一時期、ロンドンを離れ、故郷に戻っていた頃があったという。
だからだろう、彼が登場した時、会場は異様に盛り上がっていた。

そういえば、オリジナル映画の「リトルダンサー」、たしか2012年のフランス旅行の帰りの飛行機の中でも観たような記憶がある。つくづく縁がある作品だなぁ。

今回の上映は、12月5日から11日までのわずか7日間限定のロードショー。
2000年の「リトルダンサー」を観た、あるいは、現地でミュージカルを観たことがるという方は、是非ともご鑑賞をオススメします!
あの時の熱い空気が、懐かしさが、蘇ってくること間違いなしです!
あ、それと、お父さんの独唱シーン、良かったよ

この日は、こちらのスペイン料理のお店で夕飯を食べた。
IMG_4007IMG_4008
価格もリーズナブルで、味も美味しかったが、何よりスタッフさんの感じが良かったのが嬉しかった。
IMG_4011IMG_4015
いやー、師走ですなぁ。
IMG_4006

waits2 at 22:58コメント(0)トラックバック(0)映画 | 銀座 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
LIVE Schedule
@吉祥寺Manda-la2
春のスペシャルライブ
2024年3月26日(火)
4月の対バンライブ
2024年4月15日(月)
Tatsuyaワンマンライブ
2024年5月8日(水)
Tatsuya's 7th アルバム
"FUN"
14th, Jun, 2022 released
ご購入はこちら↓
"LIFE"収録曲
「花を飾ろう」MV

"Utautai"収録曲
「こゝろ」PV

Twitter
ここで
つぶやいてます。
Categories
Archives
Recent Comments
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ