2017年01月15日

「終わらない人」

昨年11月13日にNHKで放送した「終わらない人」を観た。(録画しておいたのを観たのも昨年だけど
IMG_1796"終わらない人"その主人公は、宮崎駿監督。
監督が、最後の長編アニメとして「風立ちぬ」を発表したのが2013年。
あれから約3年。
その監督を「終わらない人」と呼んでいるのだから期待が高まる
宮崎監督、「ちょっと書いたんだけど」と言いながら、プロデューサーの鈴木敏夫さんにこんなものを渡していた。

IMG_1795「長編企画 覚書」と書かれている。
「もうやらない」と断言していた長編映画を「またやる」と言い出したのだ
そして、カメラに向かって「言わないでよ」と笑う
こういった前言撤回は大歓迎よね
まだ、企画段階なので分からない。
が、かなり期待できそう
僕は、「元気であれば必ず作る!」と思っていただけに、嬉しいねぇ
ここしばらく監督は大きな仕事はせず、「今の世の中に合わせて生きる気ないから」と"リタイアした人間"と自分に言い聞かせて過ごしてきたようだ。
この番組内では、短編アニメの製作風景を紹介していたのだが、なんとCGを取り入れようとしていた
もしかすると、次の長編アニメ、CGで作るかもしれない!?
手書きへのこだわりが人一倍ある監督。
何が起こったのだろう?
「老監督と言われる人たちはみなそう、映画を作っているのが一番面白い」と自身が語っているように、才能あふれる人間が無為に時間を過ごすことは難しい。
ほんと楽しみだ

この番組で一番面白かったのは、最後の方にスタジオジブリに技術のプレゼンに訪れたIT企業(ドワンゴ)の方々とのやりとりだった。
ドワンゴが用意した"人工知能に動きを学習させたCG"を見た直後、宮崎監督はとてつもなく不機嫌になった。

「毎朝会う このごろ会わないけど 身体障害の友人がいるんですよ。
 ハイタッチするだけでも大変なんです
 彼の筋肉がこわばっている手と僕の手でハイタッチするの
 その彼のことを思い出してね
 僕は面白いと思って見ることできないですよ
 これを作る人たちは痛みとか
 何も考えないでやっているでしょう
 極めて不愉快ですよね
 そんなに気持ち悪いものをやりたいなら
 勝手にやっていればいいだけで
 僕はこれを自分たちの仕事と
 つなげたいとは全然思いません。
 極めてなにか生命に対する侮辱を感じます。」

とこてんぱんに言い放った。

 「これって実験なので 世の中に見せてどうこうと そういうものじゃないんです」とドワンゴの会長

 「それは本当によく分かってるつもりですけど」監督

 「どこへたどり着きたいんですか」鈴木プロデューサー

 「人間が描くのと同じように絵を描く機械」ドワンゴの別のスタッフ

 「を作りたいんだ...」鈴木さん
IMG_1799
場面が変わり
「地球最後の日が近いって感じがするね
 人間のほうが自信がなくなっているからだよ」
と宮崎監督。
 
ドワンゴには申し訳ないが、面白いシーンだった。
ドワンゴとしては、彼らが持っている"技術"を見せに来ただけだった。
なので、内容はどういったものでも構わない。"人間に想像できないような気持ちの悪い動きを作り出す人工知能の技術"を見せたかっただけだった。
たしかに、他の技術者に見せるのであれば、どんな内容でも問題なかっただろう。
しかし、今回の相手は宮崎駿監督。
サンプルだろうと何だろうと、生命を侮辱しているように感じられるものを絶対に見せてはいけない人だ。
まさに大失態。
"どんなに素晴らしい技術を持っていたとしても、こんな感性の持ち主とは一緒に仕事をするつもりはない!"と宮崎監督なら思うかもしれない...監督のアニメを見て育った世代だろうに、そう想像できるスタッフが一人もいなかったのは残念なところ。(いや、中には「これまずいでしょう」と思っていても、言えない、意見が通らない立場の方もいたかもしれないが)
ドワンゴとしては、『宮崎監督に直接プレゼンできる!しかもNHKのカメラの前で!』と、意気揚々と乗り込んできただろうに、とんでもないしっぺ返しを受け、天国から一気に地獄に突き落とされた気分だろう
ただ、一つ救いがあるとすれば、この部分、NHKに嘆願すればカットしてもらえたかもしれない。しかし、そのまま放送することを受け入れたところは、ドワンゴを評価してもよいところかもしれない

「こういうものを創りたい」という意思や気持ちがなくても、簡単に作ることができるマシンは、音楽の世界にも存在する。
楽器が一切弾けない人でも、到底人間には弾けないような演奏をさせることもできる。
自分では演奏できないけど、頭の中で浮かんだものを具現化してくれるマシンならば、大いに価値があるだろう。
しかし、人間の意思が介在することなく、単にマシンが勝手に作ったものがどんなに凄かったとしても、僕は感動しない。
「へー」と感心はしても、感動はゼロ。
音楽は単なる音の組み合わせではない。
作曲者や演奏者の意思や哲学や感情や性格が、否が応でも滲み込んでいる。
どんなに下手でも、表現しようと意思を持った人間の演奏の方が、正確な音を再現するだけのマシンより遙かに価値があり、意味がある....『そんなことも分かってない奴と仕事なんかできるか
と宮崎監督ならそう思うわなぁ。

ところで、2016年キネマ旬報ベストテンで「この世界の片隅に」が1位に輝いた。
これまた宮崎監督を刺激したかな?^^

waits2 at 02:17コメント(0)トラックバック(0)テレビ  

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