2019年04月01日

ご縁について

ご縁について
かれこれ30年くらい前になるのか。
20代の頃、僕は下北沢に住んでいた。
下北にあるステーキ屋さんでアルバイトをしながら、僕はバンド活動を続けていた。
そのバイト先で、僕は鐘下辰男(がっちゃん)と出会った。
がっちゃんは僕と同い年で、自ら主催する演劇企画集団THEガジラの脚本家兼演出家として、年3回くらいのペースで舞台公演をしていた。
今から考えると、バンドマンの僕と演劇人のがっちゃんって、「これぞ下北」って感じだねぇ。
最初は、お互いのライブや舞台を見る感じの付き合いだったんだけど、やがて、がっちゃんから「丸もっちゃん、芝居のテーマ曲を書いてくんない?」と依頼された。
僕は「イイよ!」と快諾。
もちろん、そんなことをするのは初めてだったが、どんな曲であれ自分の新曲になるわけだし、テーマ曲と言うことは、脚本を読んで曲を書けば良いので、どんな曲を書くかを悩む必要がないだけに、正直、かなり楽なのだ!!
実際、脚本を読み終えたら、すぐに曲が書けていた。
場合によっては既存の曲を使ってもらうこともあったが、大抵は、書き下ろしていた。
"All or Nothing"と「アプレゲール」は書き下ろしたのを覚えているが、他はどんな曲だったか..
がっちゃんのサイトのアーカイブに歴代の演目リストがあったので確認してみたところ、どの作品に提供したかは分かったが、どの曲を提供していたかまでは分からなかった。
以下の10作品に「ロンリーハーツ」または、丸本達也として提供していたようだ。
ガジラ公演「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・京都」(1990年8月)
「汚れっちまった悲しみに・・・ Nへの手紙」(1990年12月)
「曽根崎心中」(1991年4月)
「tatsuya-最愛なる者の側へ」(1991年8月)
「1980年のブルースハープ」(1991年12月)
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・京都III 錦小路の素浪人」(1992年4月)
「POPCORN NAVY-鹿屋の四人」(1992年8月)
「アプレゲール」(1992年12月)
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・京都 かげろう人」(1993年6月)
「女殺油地獄」(1993年9月)

ちなみに、「1980年のブルースハープ」のフライヤーに協力したのは覚えている。
「協力って?」
1980年のブルースハープはい、このフライヤーでブルースハープを吹いているのは私でございます
サングラスをかけているので、誰か分かりませんが
でも、一応、どこかのフォトスタジオに行って、ブルースハープを吹いているところを霧吹きかなんかで水を吹き付けられながら撮影されたのを覚えています。
新人賞ちなみに、翌1992年2月にがっちゃんは、「tatsuya−最愛なる者の側へ」と「1980年のブルースハ−プ」の戯曲で、第42回芸術選奨文部大臣賞新人賞(演劇部門)を受賞している。
「tatsuya」は連続射殺事件の犯人永山則夫についての物語だが、僕の名前を気に入っていたがっちゃんが「使わせてね」と言って作品に命名。
とすると、両作品に僕は多少なりとも貢献していたんだねぇ
とまあ、そんなことは別に良いとして、何のご縁について書いているかと言うと、今回、「花を飾ろう」のMVに出演していただいた伊藤安那さんは、文学座の女優さんなのだが、彼女を見つけたのは今回MVの監督プロデュースをしてくれた黒田さん。
文学座のホームページで彼女を見つけたわけでなく、桜美林大学のHPにある卒業生インタビューのページに載っている安那さんの言葉を読んで「彼女だ!」と見初め、文学座に連絡をとったらしい。(僕がこのことを知ったのは随分後のこと)
一方、僕も別ルートで女優さん探しをしていた。
演劇界での知人はがっちゃんくらいしかいないので、サイト経由でメールを送信し回答を待っていたのだが、何日待っても反応なし。
「忙しいのだろう」と思っていたら、がっちゃんから「返信遅くなってごめん」というメールが届いた。なんでも、僕からのメールが迷惑メールフォルダに自動振り分けされていたらしく、届いていから二週間後くらいに気付いたらしい。この時既に、安那さんに配役が決まっていた。
「またの機会に是非!」とがっちゃんに返信した後、改めて僕は安那さんの経歴をネットで調べ、彼女が桜美林大学出身ということを知った。
「はて?桜美林大学ってたしか...」と調べてみたところ、やはりそうだった!
以前、がっちゃんのサイトを見た時、どこぞの大学で演劇を教えていたのは記憶にあったのだが、そう、桜美林大学だったのだ!
大学のHPにもちゃんとがっちゃん載っているし。
「何という偶然!」
P3280119この前の"春のスペシャルライブ"のちょっと前に、僕はこのつながりを知ったものの、がっちゃんがいつから桜美林で教え始めたのか、また、安那さんがいつ卒業したのか、つまり、二人に接点があったかどうかは分からなかった。
ライブの時は、あまりお話しする時間がなかったので、安那さんががっちゃんのことを知っていることくらいしか確認できなかった。
先日の撮影の時、改めて聞いてみたところ、安那さんが卒業する最後の年にがっちゃんが臨時講師として赴任して来たらしい。
ただ、あまりに人気の授業だったので、履修するのは難しかったとか。
いずれにしろ、わずか1年だけど重なった年があり、がっちゃんもおそらく学校のHPに載っている文学座の女優さんのことは知っているだろう。
うーん、面白い。
もちろん、監督の黒田さんは、僕とがっちゃんのつながりなんてまったく知らない。
そう言う意味では、今回、メインキャストを伊藤安那さんが演じてくださったのは、ほんと運命だったような気がする。
Dots will connect.
今度、四人で、下北あたりで呑まんといけんね。

waits2 at 15:14コメント(0)YouTube | 友達 

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LIVE Schedule
@吉祥寺Manda-la2
春のスペシャルライブ
2024年3月26日(火)
4月の対バンライブ
2024年4月15日(月)
Tatsuyaワンマンライブ
2024年5月8日(水)
Tatsuya's 7th アルバム
"FUN"
14th, Jun, 2022 released
ご購入はこちら↓
"LIFE"収録曲
「花を飾ろう」MV

"Utautai"収録曲
「こゝろ」PV

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